日本森林学会全国大会に出席するため岩手県盛岡市の岩手大学まで行ってきました。本当は28日まで学会は続くのですが、27日昼に教授会が入ってしまったため、泣く泣く戻ってきた次第です。
「観光学なのに森林学会???」という人も多いかもしれませんが、実は森林学は明治時代から観光をテーマに扱っている観光学の老舗です。
さらに言えば、学部の講義でもお話ししていますが、「国土利用計画法」という法律があって、日本の国土はは土地利用計画上、「都市地域」「農業地域」「森林地域」「自然公園地域」「自然保全地域」の、5つの地域に区分されています。各地域には下記のとおり、基本となる法律があります。そして各地域の土地利用計画に学術的に造詣の深い重要な学会が存在しています。
1.都市地域 - 都市計画法 - 日本都市計画学会
2.農業地域 - 農振法 - 農村計画学会
3.森林地域 - 森林法 - 日本森林学会
4.自然公園地域 - 自然公園法 - 日本造園学会
5.自然保全地域 - 自然環境保全法 - 日本造園学会
観光という活動は、場所を訪れることで初めて成立します。 場所、つまり観光地のマネジメントをするのであれば、上記5つの地域に関係の深い、上記4つの学会の動向に目を光らせておく必要があると私は思っています。
私もなるべく努力しています。とりあえず4つの学会ともに会員にはなっていますが、まだまだ研鑽が必要だなあと日々反省しています。
観光系の学会で、学会としてしっかり土地利用の理論まで押さえているのは日本観光研究学会ぐらいでしょうか。その様な状況なので、毎年春に日本森林学会に出ることは何にも増して重要なのです。観光学の教授として...
観光系学会も、この現実から脱却しなければいけないと思う今日この頃です。
宿泊したビジネスホテルにて
(盛岡のような地方中核都市で学会が開催されると、この様に街のあちこちに歓迎ムードが漂っているので何だか嬉しい。学会はMICEだなあ。地元観光関係業者もがんばっているのだなあとと感じる一コマです。)