東海大学観光学部観光学科 田中伸彦ゼミ

2012年4月 田中ゼミがスタートしました。 2013年3月にホームページをアップしました。

本拠地 

〒151-8677 東京都渋谷区富ヶ谷2-28-4 東海大学観光学部 4号館3階 

TEL.03-3467-2211(代)

湘南キャンパス 〒259-1292 神奈川県平塚市北金目4-1-1 東海大学E館1階教員室1

 

TEL.

0463-58-1211 (代)

観光学について思うこと

メタ領域学としての観光学の階層図

この前ゼミ生から、メタ領域学としての観光学の位置づけを階層図に書いて説明していたら、HPにのせてほしいとリクエストがありました。時間がなくてつたない図になり恐縮ですが、本当に覚書レベルの投稿として掲載しておきます。

この階層図が頭に入っていないと、観光学の各科目を履修しているうちに、学問の迷路に迷い込み、迷子になりかねないので、ご注意を。

 

 

メタ領域学としての観光学の階層図クリックで拡大

 

ゼミHPの立ち上げにあたって

昨年の4月に東海大学観光学部観光学科田中伸彦ゼミが発足し、早1年が経過しようとしている。HPを、ゼミと一緒に立ち上げようと思っていたのであるが、新設学部の新設ゼミの運営は思ったより手間がかかり、年度も末の末、3月になってやっと開設にこぎ着けた次第である。

初年次のゼミ生は17名。そのうち2人は、それぞれの夢を実現するためにすでに社会に旅立っている。残りの15人は現在就職活動や進学に向けて日々のスケジュールに追わている。1月に卒論のテーマがほぼ定まったので、それに向けての準備も着実に進めている(ことを願っている)。

2年次のゼミ生もすでに内定している。彼らが進学してくる前に何とかHPを軌道に乗せたいと思っている。

HPを立ち上げようと思った動機は、学生に大学ゼミがどのように運営されているのかを深く知ってほしかったからである。ゼミにも色々ある。友達気分で楽しく過ごしておしまいというゼミもあれば、しっかりと目的を持って勉学に励むゼミもある。私は元々理系の出身なので、配属の研究室が決まると、研究室に机をもらい、講義があろうとなかろうと学生は研究室に通うというのが常識という環境で育ってきた。しかしながら文系学部のゼミは必ずしもそうではない様である。現在春休み期間中である。卒論の相談などで私のゼミにもぽろぽろ学生は来訪してくるが、構内には学生はまばらで、至って静かである。「就活に追われている」ということもあろうが、ゼミ配属の後も、大学に顔を出さない学生が大勢である。

これでは大学で「何故ゼミが開講されているのか」、「ゼミがなぜ大切なのか」を全く理解しないままに卒業する学生が続出しかねない。大学を大人数講義だけで終えてしまってはもったいない。ゼミでしっかりとコースワークをこなさなければ、大学に来た価値は半減してしまう。

ゼミは何故あるのか?
いろいろな答え方があろうが、私は学問を構築し、積み上げるための基盤として大学にゼミ(理系の場合は研究室)が欠かせないのだと思う。ゼミに関わらないと言うことは、大学にまできて学問に取り組むための土俵に上がらなかったことに等しい。
観光学部のゼミの使命は、「観光学」という学問分野の水準を少しでも高めることにある。その使命を果たすために、ゼミ生は研究テーマに取り組むのである。論理的・科学的な研究調査に基づいて新たな知見を見いだし、既存の「観光学」の上に新たな知を積み上ることがゼミのメンバーに要求される。
研究の過程で行う先行研究のサーベイや統計解析、ロジカルシンキングやパラグラフライティングなどのスキルは、社会人になってからも十分活かされるはずである。国際化が進む観光業界では、これらのスキルが今後ますます必要とされることは間違いない。昨年WTTCで来日した観光関連企業の要人の肩書きを思い出してもらいたい。実務家といえども博士号などの学位を持っている人が少なくない。日本のように、官民あげて観光業界には専門的な学問は必要なく、ノリで何とかなると安穏としている国は珍しい。

話は戻るが、そう言ってみても現実を見ると、文系学部では「ゼミとは何か」が分かるほど、大学にコミットしないままに卒業していく学生が少なくないような気がしている。
「どの様な活動がゼミで行われるのか」を、HP上で紹介する理由もそこにある。あまり大学に関わってこなかった学部4年生は、HPを見て、ゼミでどの様なこととが行われていたのかを疑似体験・再認識してほしい。もし、1・2年生がこのHPを読んでくれるのであれば、教員を中心に、ゼミがどの様な活動をしているのかを予習し、自分がゼミに配属された後の生活を充実させてほしい。

以上初回から堅めの文章になってしまっているが、このブログでは、普段講義や論文では触れることのないテーマを本音で綴っていきたいと思っている。